Q&A

Q:なぜ「介護予防」が必要だと 言われているのですか?

日本人の平均寿命は、平均80歳(男性79.5歳 女性86.3歳)を超え、全人口の約20%、5人に1人が高 齢者です。同じく、介護保険を利用する人も年々増えていますが、その中でもっとも増加しているのが 「要支援1」「要支援2」と呼ばれる軽度の支援を必要とする高齢者です。 軽度の支援を必要とする高齢者に対しては、生活の世話をするという支援だけでなく、全般的な身体機 能を高めて要介護状態に陥ることなく、いつまでもイキイキと自分らしく生きるための「自立支援」、 すなわち「介護予防」が重要視されるようになりました。

Q:なぜ高齢者にマシントレーニ ングが適しているのですか?

要支援・要介護の方が筋力維持のためにトレーニングをする場合、特に重要なことは「安全であるこ と」と「個々にあった適切な負荷で継続できること」です。 例えば、マシンを使わなくても出来るトレーニングとして「スクワット」が良く知られています。 この「スクワット」を要支援・要介護の方が行うには、「体重を支える筋力」があるかどうか、「転倒す るリスク」をいかに減らせるかなど、「安全性」を確保できるかが重要なポイントです。 リスクがあるからといって運動をしなければ筋力は落ちる一方ですが、かといって、弱った状態の筋力 でいきなり無理な運動をしてしまうと、関節を痛めたり 転倒する可能性もあってかえって危険です。
◆ 高齢者の方にマシントレーニングが適している理由 1, 体重を支える必要がないため、筋力の低い人でもトレーニングが可能。 2, 座って行うトレーニングのため、転倒などの危険が小さい。 3, マシントレーニングは自由度が少なく、速度がゆっくりしたトレーニングのため安全。 4, マシントレーニングは高齢者一人一人のレベルに合わせたトレーニング設定が可能。
ふれあっぷで導入しているトレーニングマシンは、利用者一人ひとりを登録し、個々の利用者に適した 負荷や、関節が稼働する範囲なども記録されていきます。これらの技術が導入されたマシンによって、 「安全に」「一人一人に適したトレーニング」を継続してゆくことが可能となっているのです。

Q:トレーニングは、何歳くらい から始めるといいんですか?

● ジャーナリスト 鳥越 俊太郎 さん 僕は70歳になった時に、トレーニングジムに通い始めました。 母親が80代の後半になってから、転倒、骨折、入院を繰り返しました。長く入院した結果、認知症も出て きました。きっかけは転倒です。ちょっとした段差で転んじゃう。それを見ていると、人間が老いるとい うのは下半身からだな、と痛感しジムに行き始めたんです。
● 東京都健康長寿医療センター研究副部長 大渕 修一 さん 予防的に考えれば、75歳、後期高齢期に入ったらぜひ考えてほしいと思います。それまでは生活習慣病 というのが一番大きなリスクです。年をとるということは、そのリスクを乗り越えてきたともいえます。 次にくるのが足腰の問題です。健康寿命を延ばすには、足腰をきちんとしなくてはならない。多くの人 が70歳、80歳を超えるとストンと体力が落ちます。問題は、体が弱るだけでなく、心も萎えてしまうこと で、悪循環に陥ってしまうことです。 そうした体の退行期に、「こうすればちょっと痛いけど歩けるよ」とか、「力は弱っているけどここを コントロールすれば筋肉がいい状態に保てるよ」とか、自分の体を知っていると先に進めます。 要介護になる原因のほとんどが、加齢現象を放っておくことなんです。

Q:トレーニングは、高血圧の人の体にも良いのですか?

(※引用 公益財団法人長寿科学振興財団 「健康長寿ネット」より)
 
● 運動は血圧を下げる効果があります 活動量の低い人では高血圧になる危険が高いことが知られ、肥満や脂質異常症(高脂血症)の合併も多 くなることから、運動不足は脳卒中や心筋梗塞など心血管病のリスクを高めることがわかっています。 それに対して、様々な研究結果から比較的軽度の運動療法が高血圧患者の血圧を下げることが知られてい ます。
● 比較的軽度の運動が血圧を下げる理由 運動により血圧が低下する機序として多くの要因が挙げられます。まず、運動療法の早期には利尿を促す
ホルモンの活性化による体液量の減少がみられます。 また、長期間運動療法を続けていると、交感神経活動の低下による末梢血管抵抗の減弱と血液粘度の低 下、カロリー消費による体重減少(内臓脂肪の燃焼)がみられ、これら多因子の改善により血圧が下がる ようです。
● 運動療法としては早歩きや水中歩行 運動には、歩行や水泳などの動的等張性運動(筋肉の収縮と弛緩を繰り返す運動)と重量挙げや腕立て 伏せのような静的等尺性運動とがあり、高血圧の運動療法としては前者が薦められます。 具体的には、早歩きや水中歩行などが適当で、軽く汗ばむ程度まで週3回、毎回30分以上行うことが望 まれます。 このような運動療法を軽症~中等症高血圧患者に10週間行った研究では、収縮期(最大)血圧20 mmHgおよび拡張期(最低)血圧10 mmHg以上の血圧低下が50%の症例にみられました。 高齢者を対象にした3か月間の地域運動教室(月2回指導+自宅でのストレッチ・筋力運動、1回約30分 間)でも、平均2 kgの体重減少と10 mmHgの収縮期血圧低下を認めています。 また、10分くらいの運動でも全く運動しないのに比べて効果があることがわかっており、最近では短時 間の細切れ運動でもよいから週2~3回行うよう指導されます。